嘘もまことに。驚異の画像加工
みなさん“フォトショ”という言葉を御存じだろうか。アドビシステムが提供している画像編集ソフトウェア・Photoshopのことなんだけど、今や画像を加工するソフトだけでなく、加工作業そのものを指している嫌いがあります。プロフィールに猫耳をつけるアプリ“スノウ”も画像編集ソフトのひとつ(違うか?)だけど、これはインスタ映えを狙ったもの。そう、現実と違っていても他人の目に映りゃありゃいいんだ、という発想ですな。プロのカメラマンでも、画像の加工は当たり前というくらいだから、もはやネット上に公開されている綺麗な画像にはオリジナルの光は存在しないのかもね。
だけど、医療サイトはそんなんじゃあ困る。真実を伝えなきゃ意味がない、でなきゃ有害でさえある。具体的に言えば治療前、治療後の比較写真の加工。歯医者の場合だったら、歯を白くするホワイトニングの比較写真は注意して見てくださいよ。明らかにフォトショで画像処理しただけなんじゃねえの?というのもちらほら見受けられます。これを見抜く方法はまた後日。
この治療前、後については厚労省もようやく重い腰を上げたみたいですな。もしもヒドイのを見かけましたら是非とも下記まで通報していただきたい。
だけど厚労省によれば、WELQのように明らか素人が書いたと思われるのは摘発できるとしても、国家資格を持つ医療人が書いた偽情報はバッサリ切り捨てることができないそうな。ここんところも後日、書きたいと思いますわ。
検索の上位にヒットする診療所が良医とは限らない
また、検索の上位に表示される診療所がいいとは限らない。検索エンジンを運営する会社にリスティング広告費というお金を払えば、ページトップに表示してくれるし、上位に表示されるためのテクニックを売りにしているページ制作業者もたくさんある。これを逆手に取るならば、検索上位に表示される歯医者は真っ先に選択から除外するという裏技にできるのかもしれない。ま、DeNAが医療には素人同然のライターを廉価でこき使って作った健康情報サイト“WELQ”なんかは、このようなネット技術をフルに使って上位に食い込んでいたんだけどね。
そもそも、地域密着型の面倒見のいい先生は、それほど多くの患者、もっと言うなら一見さんの患者を求めていないだろうから、ホームページを持っていないかたも少なくない。地域で一定の評価を受けている先生は、広告すること自体が不要だってことなんです。人気のラーメン屋は宣伝しなくたって行列ができるのと同じですよね。ま、混んでいる歯医者が必ずしも良医とは限りませんが、これについてはまた後日。
だけどホームページのある歯医者はみなダメかというと、そうでもない。前述の、業者の手によるきらびやかなページではなく、どこか手作り感のあるページ、どこかから拾ってきたコピーではなく、自分のオリジナルな言葉で表現しているようなページを構築している先生はマトモな気がいたします。それは診療所の外観にも現れているはずなので、かなりの確率で良医に行き当たると思いますヨ。(つづく)
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